イベントレポート(2023/9~)


2024年 春季昇級審査会 

 (2024/3/24 エコール・マミ マミホールすみれ)

 2024年3月23日、エコール・マミ(マミ・ホール)において春季昇級審査会を実施しました。今回は受験生の半数以上が白帯です。キッズクラス、ジュニアクラスともに現在白帯が渋滞しているため、審査を受験する技量のある道場生にはどんどん色帯に昇級してもらい、さらなる成長を促すのが今回の狙いです。また、前回の審査で緑帯に昇級した道場生にも上級者としての自覚を持ってもらうため、補助役としてデビューしてもらいました。

 まずは緑帯の号令の下、準備運動。緑帯と黄帯の大きな声が室内に響きますが、白帯は緊張しているのか普段の声が出ていません。初めての審査の上、保護者の方も大勢後ろにいらっしゃるので無理もありませんが、ここは頑張って欲しいところです。

 審査の最初は基本稽古。緑帯と黄帯の大きな気合いに紛れてしまい白帯の気合いが聞こえません。それでも真剣な表情で懸命に基本に取り組んでいます。

 次は補強。内容は腕立て伏せ、跳び屈伸、V字シット、ブリッジの4つ。これは帯毎に分けて行いました。黄帯以上の受験生は各腕立て伏せと跳び屈伸は30回が目標です。腕立て伏せ30回は結構キツいですが、これは普段から計画を持って取り組めばクリア出来る課題です。今回課せられた回数に達しなかった受験生は今日からでも計画を立てて次回は必ずクリアしてください。

 続いて柔軟の審査です。これは男の子に比べて女の子の方が得意な印象が強いです。ただ、これは道場には男子の数が多いので出来ない子が目立つだけで、実際のところは女の子に真面目な努力家が多いだけかも知れません。

 柔軟も補強と同様にもっと日頃から真剣に取り組むべきです。どちらも広い場所を必要としませんし、柔軟なんてその気になれば本を読みながらでもゲームをしながらでもいつでも出来るはずです。

 休憩を挟んで、小学生以上は型の審査です。型は日頃の稽古プラス講習会で対策してきました。これに関してはポイントを押さえて効率よく稽古すべきだと思います。それをせずにただ漫然と数をこなすだけでは、せっかくの努力が徒労に終わるどころか間違った動きを繰り返すほど間違った動きが身について逆効果になってしまいます。気をつけましょう。

 次の審査は二段蹴りと跳び後ろ廻し蹴りです。今回は白帯から黄帯までかなり苦戦していました。白帯は打点が低く、黄帯は跳び後ろ廻し蹴りが先輩の持つミットに上手く当たらない。次回までに改善しましょう。

 最後の審査は組手です。緑帯の先輩にも加わってもらって学年や体格差を考慮して3グループに分かれて審査を行いました。中でも良かったのは2番手に登場したグループの組手。小学校中学年以上のグループですが、スキルもある上にスピードもあるのでキビキビとしたその動きはとても見応えが有りました。次の道場内交流試合が楽しみです。

 審査員を務めてくれた市川典英先生に今日の審査会を振り返ってのアドバイスをもらい審査会は終了です。全体的には良かったと思いますが、改善すべき点はたくさんありますので、気を緩めずに早速次回の稽古から見直していきましょう。

 審査を受験した道場生の皆さん、お疲れ様でした。そして審査会を手伝ってくれた緑帯の道場生の皆さん、小島初段、西川初段、審査員を務めてくれた市川先生、ありがとうございました。


第5回 空手道一研会 道場内交流試合 

 (2024/1/20 エコール・マミ マミホールすみれ)

 2024年1月20日、エコール・マミ(マミ・ホール)において『第5回空手道一研会道場内交流試合』を開催しました。一研会も設立4年目に入り、大会も5回目。初期の大会では元々の空手経験者以外実力は皆横並びでしたが、5回目ともなると実力差が明確になってきました。その差はずばり稽古量と試合に対する意識の差。今回はそれがはっきりと出た大会となりました。

 第4回大会小学5年生の部の優勝者レンタ選手による選手宣誓で大会がスタート。続いて小島悠利初段と西川晃大初段によるルール説明。このあと、いよいよトーナメント開始です。

 1回戦から非常に見応えのある試合の連続でした。中でも小学3年生の部と5年生の部は接戦となりました。小学3年生の部は元チャンピオンのユカサ選手と前大会3位のルイ選手の女子選手同士の対戦。ユカサ選手の鋭い上段廻し蹴りを掻い潜って重い突きで前に出るルイ選手。勝敗は後半にやや手数で勝ったユカサ選手の判定勝ちとなりました。そして小学5年生の部はさらに大接戦。ハレ選手とリク選手の試合は本戦中盤にリク選手のタイミングの良い突きがハレ選手にヒット。一気に運動量の落ちたハレ選手をリク選手が追撃しますが、ハレ選手はこれをなんとか凌ぎきります。その後は両者決定的な差の無いまま再延長戦に突入。最後はハレ選手が逃げ切りましたが、本当に僅差の判定で1回戦で観るには勿体ないくらいのハイレベルな戦いでした。

 続く準決勝戦。小学3年生あたりから組手のレベルが格段に上がりますが、まさにその小学3年生の部の2試合目、元チャンピオンのユカサ選手と前チャンピオンのミア選手の実力者同士の対戦は、試合開始20秒でユカサ選手の上段廻し蹴りによる一本勝ちという予想外の結果となりました。これだから試合は怖いです。しかしこれで終わるミア選手ではないはずですので、今後の彼女の奮起に期待です。

 また小学5年生の部のレンタ選手はこれが初戦ですが、組手にこの前までの動きの堅さや強引さがなくなり、丁寧に膝蹴りをボディに集めての判定勝ち。安定感が抜群です。

 三位決定戦では小学4年生の部のマイ選手の頑張りが光りました。大会前は重量級ばかりの対戦相手に少し弱気になって出場を迷っていたようですが、マイ選手の真面目な稽古態度と彼女の気持ちの強さを知っているので「ここまで頑張ってきたのに、出ないなんて勿体ない」と説得しました。と同時に「自分の倍くらい体重差のある相手に真っ向勝負をするのではなく、少しサイドに回ってみたら?」と提案してみたのですが、彼女の性格上真っ向勝負が性に合っているみたいです。それに回を重ねる毎に重量級と打ち合えるようになってきているので、このままのスタイルを貫くのが良いのかも知れません。

 決勝戦に出場する後輩たちのために小島初段と西川初段が模範組手で会場の空気を暖めてくれました。最初は段取りを決めた丁寧で華麗な組手を、と思っていましたが、本人達の『ガチンコ(真剣)で』という強い申し出があったため、サポーター着用を条件に泥臭い普段通りの組手をやってもらいました。小島初段、西川初段、ありがとうございました。

 そして決勝戦。どのクラスも素晴らしい試合でしたが、小学5年生の部のレンタ選手がすべてにおいて頭一つ二つ飛び抜けていました。もっと言えば目指しているところが他の選手とまるで違っていました。富士山登頂を目指している者なら二上山登山には気持ちに余裕を持って臨むことができたことでしょう。

 レンタ君は道場内では負け無しですが、昨年二度目の対外試合では初戦で敗退しています。一度目の挑戦では優勝はしたものの、課題は改善されないままでした。しかし敗戦後の今回は、ずっと彼に指摘していたディフェンス無視の強引な攻めは影を潜め、その落ち着いた試合運びはまるで別人、彼の対外試合挑戦の成果と本人の捉え方次第で敗戦からも学び取れるものが多くあることを再認識しました。

 そんな彼に続くべく、今大会小学5年生の部準優勝のヨウイチロウ選手がレンタ選手と一緒に来月の対外試合に挑戦します。また彼ら以外にも小学4年生の部で優勝したユウリ選手、今回はスタッフとして参加してくれた小学6年生のリュウセイ君も同じ大会に出場が決定しています。彼らの挑戦が、一研会の道場生全体に大きな意識改革をもたらしてくれることを期待しています。 

 最後に出場した選手の皆さん、お疲れ様でした。素晴らしい戦いぶりでした。優勝を目指して出場した選手に向かってこういう言い方は失礼を承知の上で、勝った選手も負けた選手も勇気を出して試合に出場したその挑戦精神に敬意を表します。その一歩踏み出す勇気が大切です。足踏みしてるだけじゃ進めません。また保護者の皆様の出場選手への温かい応援に感謝いたします。そしてスタッフとして大会を支えてくれた黒帯の先生方(特にカメラ係として完全に裏方に徹してくれた廣瀬初段)、本当にありがとうございました。


2023年 冬季昇級審査会 

 (2023/12/23 エコール・マミ マミホールすみれ)

 2023年12月23日、エコール・マミ教室において2023年冬季昇級審査会を実施しました。前回の夏季昇級審査会ではかなり多くの道場生が審査を受験しましたが、今回は今後を見越してぜひこのタイミングで昇級して欲しいという道場生を厳選しました。うち白帯が半数近くを占めています。保護者の方から「うちの子はまだ早いのでは?」という声も聞こえてきましたが、近頃私は白帯の期間中に完璧に仕上げようと長く足踏みさせるより、組手稽古のあるオレンジ帯に早めに昇級させたほうが良いと考えています。

 茶帯の先輩主導の準備運動が終わると、まずは基本稽古の審査です。白帯の比率が高いせいもあり、全体的に声が小さいです。普段はもっと大きな声が出ていますが、審査会本番ということで緊張しているのでしょうか。しかし黄帯の受験生のとびきり大きな気合いが足りない部分をカバーしてくれました。とくに最高学年のリュウセイ君とその弟のユウリ君の気合いが素晴らしかったです。

 続いて補強の審査です。これに関しては概ね問題なしです。ただ規定回数をこなすことを気にするあまり、フォームの崩れている受験生が数名いました。補強トレーニングは身体に適切な負荷を掛けてフィジカルを強くすることが本来の目的です。負荷を減らして回数を稼いでは本末転倒です。

 前半最後の審査は柔軟です。これは全員かなり頑張っていました。黄帯の線入全員が最高点の5点。この辺りに緑帯獲得に挑む意気込みが感じられました。

 休憩を挟んで最初の審査は二段蹴りと跳び後ろ廻し蹴りです。キッズクラスの白帯にとってはここが審査会最大の見せ場です。休憩時間中に未就学児のキッズクラスを集めて少し練習した時は、威勢良く「できるで‼」と話してくれていたのですが、いざ本番になると途端に不安そうな表情。思わず『さっきの勢いはどうした⁉』と心の中で突っ込んでしまいました。

 しかし、何度か挑戦するうちに調子を取り戻し、ようやく普段に近いパフォーマンスを見せてくれました。色帯の先輩たちは当然のようにクリア。

 続いては移動と型の審査です。正直なところ型に関しては全員が課題山積ですが、フルコンタクト空手家の本分は組手稽古です。そう考えれば組手立ちの移動稽古が及第点ならとりあえずは良しとしましょう。五本蹴りなどはそれなりの出来栄えでした。

 審査の最後は組手です。普段から「組手が苦手」と公言する道場生が多いのですが、私から見ればみんな型より組手の方がはるかに活き活きと動いているように思います。さらに今日は昇級が懸かっているのでみんなとてもアグレッシブです。中でも相手をガンガン攻め続けていたオレンジ帯のルカちゃんと一学年先輩のレンタ2級に果敢に向かっていったユウリ君の組手がとくに印象に残りました。

 審査終了後に全員で記念撮影。今回は受験人数が少なかった分、全ての課題を時間を掛けてじっくりと審査することができました。当然受験生の誰もが完璧ではありませんし、次回の稽古からさっそく改善すべきところはありますが、今回の昇級は全員問題なし。これで今年のイベントは28日の稽古納めを残すのみです。

 しかし、年が明ければすぐに第5回空手道一研会道場内交流試合です。来年も早々にスタートダッシュと行きましょう。


🎃ハロウィン特別合同稽古👻 

 (2023/10/31 エコール・マミ マミホールすみれ)

 2023年10月31日、エコール・マミ教室において毎年恒例の『ハロウィン特別合同稽古』をおこないました。コロナ禍も明けて今年は昨年以上にコスプレも加速、さらに学生部の道場生やOGまで加わって近年に無い盛り上がりとなりました。

 特別合同稽古と銘打っている以上ハロウィンといえど稽古ですので、まずは普段通り準備運動からスタート。しかし参加人数が多すぎて普段の整列が出来ません。とりあえず前後左右の間隔を取ってやってみました。その後は何とか列を整えて基本稽古開始。

 基本稽古を終えてトイレ休憩を挟んだのですが、コスプレをしている人はトイレも大変です。中には衣装を全て脱がないとトイレに行けない道場生もいて室内は大混乱。マリオはなぜか衣装だけでなくヒゲも外してました。

 ちなみに学生部のみんなはこんな感じです。向かって左からコジマ2級(🎃)、ミカ初段(牛)、タクマ初段(スクリーム)、コウダイ4級(宇宙人)。

 然宇宙人にキャトられるコウダイ君。そのただならぬ雰囲気にキッズクラス号泣。「大丈夫だから‼」と高学年が必死でなだめます。

 稽古の最後は本日のメインイベント。ナノハチーム、ジュンスケ君チーム、リュウセイ君チーム、リョウ君チームに分かれての『ポケモンカード争奪玉入れ大会』です。

 最初はみんなに景品が何かを言っていなかったのですが、ゲーム終了後に「優勝チームにはポケモンカード‼」と伝えると、「始めから知ってたら本気出したのに!」と最低な不満が噴出。やむなく仕切り直した結果、ナノハチームが他チームに大差を付けて優勝、見事ポケモンカードをゲットしました。みんなが喜んでくれて、私も朝一に並んで購入した甲斐がありました。

 帰り際に、先生が奮発した香芝の人気スイーツ店『ステラリュヌ』さん特製の空手道一研会仕様のお菓子セットを学生部の先輩からもらって稽古終了。稽古に参加したキッズクラスやジュニアクラスの道場生のみんなは楽しんでくれたでしょうか?

 それにしても今日は学生部のみんなやOGの二人にたくさん助けてもらいました。彼ら彼女らがいなければここまで盛り上がるイベントにはなりませんでした。最後に学生部とOGの皆さん、さらにOGの二人と馴染みのメンバーで記念撮影。今日は本当にありがとうございました。


2023年 夏季昇級審査会 

 (2023/9/9 エコール・マミ マミホールすみれ)

 2023年9月9日、エコール・マミ教室において夏季昇級審査会を実施しました。前回の審査会から少し日が開いてしまったため、今回は普段より受験生がやや多めです。また7月の道場内交流試合で内容の良かった道場生には積極的に受験してもらうことにしました。

 審査開始前にレンタ3級の号令の下準備運動。この時点で声の小ささが気になる道場生に注意しましたが、「オス」と返事はするものの、あまり変化が見られません。また最初の審査課題の基本稽古が始まっても全体的にこれから審査に臨むという意気込みが感じられません。

 補強、そして休憩を挟んで柔軟を経てようやくみんなのエンジンがかかってきましたが、これは遅すぎます。本来なら序盤から上級中級の先輩が全体を引っ張って欲しいところでしたが、白帯の受験生の方が元気があったのは残念です。

 審査会の山場の一つである型の審査。今回は組手を重視して、型の問題点はあえて先送り。しかし、これは今後時間を掛けて改善していきます。

 続いて二段蹴りと跳び後ろ廻し蹴り。ここでは積極的により高い打点に挑戦する道場生が黄帯や緑帯に続出。こういう挑戦する姿勢は大切です。挑戦を止めてしまえばそこで成長も止まってしまいます。

 審査の最後は組手稽古。みんな、帯に応じたスキルはとりあえず及第点。しかし審査を終えてみて感じたのは、全体を通しての緊張感の無さや、『何が何でも合格する』という強い気持ちが受験生全員に希薄だったということ。また中級・上級の道場生の、道場や審査への悪い意味での慣れが今回一番の問題だと思いました。そこで、9月12日に再度その部分の再審査を実施することにしました。

 そして9月12日のキッズ・ジュニア合同クラスにおいて、対象となった道場生を中心に再審査を行いました。結果、今回は全員合格。しかし、くれぐれも『喉元過ぎれば熱さを忘れる』ことのないようにしましょう。また私自身あらためて稽古での厳しさと楽しさの両立は本当に難しいと再確認しました。大いに反省して今回の経験を今後の指導に活かしていきます。