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連載⑩最終回 皆様への感謝とこれからの一研会について

 6周年を機に始めたこの連載も、今回で最後となります。ここまでお読みいただいた皆様、本当にありがとうございました。
 今回の連載では、一研会の指導方針や私の考え、そして道場の歩みについて書かせていただきました。普段の稽古ではなかなかお伝えする機会がありませんので、この節目に、一度文章として残しておきたいと思ったのが、この連載を始めた理由です。
 振り返ってみると、一研会は決して私一人で作ってきた道場ではありません。真剣に稽古へ取り組む道場生。日々の送迎や試合の引率、そして温かく見守ってくださる保護者の皆様。イベント開催のたびに力を貸してくれる黒帯や上級者、卒業してからも道場を気にかけてくれるOB・OG。多くの方々の支えがあったからこそ、今日の一研会があります。
心より感謝申し上げます。
 私が目指しているのは、強い選手だけを育てる道場ではありません。技術を磨き、試合に挑戦し、勝利を目指すことはもちろん大切です。しかし、それ以上に、礼儀を身につけ、人を思いやり、自分自身を研き続けられる人になってほしいと願っています。
 空手を続ける時間は、人生全体から見ればほんのわずかな時間かもしれません。それでも、一研会で過ごした日々が、皆さんのこれからの人生を支える力になってくれたなら、指導者としてこれ以上嬉しいことはありません。
 私自身もまだまだ未熟です。迷うこともありますし、「あの時の指導は本当に良かったのだろうか」と毎回稽古のあとに振り返って自問自答しています。そして何より自分自身のスキルアップに必死です。
 それでも、その時々で子どもたちにとって何が一番良いのかを考え、指導方法をブラッシュアップさせながら、これからも歩んでいきたいと思っています。
 一研会という組織もまた、少しずつ姿を変えながら歩んできました。設立当初のメンバーがいて、その後に新しい仲間が加わり、卒業した子どもたちはそれぞれの人生を歩んでいます。今、この道場を作っているのは現在の道場生たちです。そして数年後には、その中心もまた新しい世代へと移り変わっていくのでしょう。
 そう考えると、一研会も行く河の水の流れの如く、私や設立当初のメンバーだけのものでもありません。その時々に集う道場生たちが育て、その時代ごとの一研会を築いていくものなのだと思います。
 私は、その歴史を少しだけ長く見守ることのできる一人として、これからも子どもたちの成長を支えていければ、それで十分幸せです。
 そして自ら作った造語『一代一研』という言葉にに責任を持って、それを体現すべく、空手を通じて自分自身を研き続けていきたいと思います。
 そして、いつの日か道場を巣立った皆さんが、
「一研会で空手を学んで良かった。」と思ってくれる日が来ることを願っています。

 一研会は、これからも皆様と共に歩み続けます。
 これからも空手道一研会を、どうぞよろしくお願いいたします。

空手道一研会 代表 山本 隆史