自主性に任せています。

 一般部には社会人だけでなく、中学生から大学生までの学生の道場生も多く在籍しています。彼ら彼女らは小学生や早い子は就学前から私が空手を指導してきました。そのためややもすると昔通り子ども扱いしがちです。そんな彼ら彼女らも小学校高学年くらいから自我に目覚め始め、私との関係も小さい頃と同じようには行かなくなり、私も戸惑うことが多かったです。

 それが、一研会の青木寿太初段が中学生になった頃から、良い距離を少しずつ取れるようになってきました。中学生といえば世界が一気に開けて、外に目が向くのは自然なことです。昔はどうしてもそれが寂しくて仕方ありませんでした。しかし青木初段の成長に伴って、彼の空手以外での活躍を素直な気持ちで応援できるようになりました。また彼の意見を聞いてみることや彼に教えられることも多々ありました。現在青木初段は奈良を遠く離れた地で頑張っており、時折近況報告のLINEが届きます。また、一度道場を離れてもコジマ君やニシカワ君のようにふたたび稽古で一緒に汗を流すという不思議な嬉しい縁があることも知りました。

 という訳で、現在の一般部の稽古メニューは私が内容を大雑把に決めて要点をみんなに伝えますが、あとは彼ら彼女らの意見を尊重し、自由にアレンジしてもらっています。若く柔らかい頭脳で稽古メニューもどんどん発展させてくれれば、より良いものができあがるでしょう。学生のみんなへの対応は、青木初段との関係で学んだことをベースに基本的には自主性に任せています。