限界はまだまだ先です。

 今日は道場生のみんなを普段よりキツいメニューで追い込んでみました。昔は毎回のように身体も心もギリギリまで追い込んでいました。『普段の稽古の方が試合よりキツい』ということも、どの競技でも当たり前に言われていました。道場生のほぼ全員が競技選手という環境ならそれも良いのかも知れません。ただ、現在はどこの空手道場も小学生以下の道場生が多数在籍しており、彼ら全員が明確に選手権大会を目指して活動しているかと言えばそうではないでしょう。

 普段の稽古を頑張りながら、試合にも出場しているうちにそんな意識が芽生えることはあるでしょう。ただ、一研会はまだまだそんな段階ではありません。しかし、今の自分の限界を知る意味でも時にはオールアウト(ここでは『もうこれ以上1セットも動けない』という意味で使います)することも必要です。昇段審査の課題である連続組手もそんな意味を含んでいます。

 何回かオールアウトを経験する中で、身体の限界よりも先に心の限界が来ることも分かるでしょう。心が先に萎えてしまってはもう身体は動きません。逆に身体が悲鳴を上げても心がそこで踏ん張れるなら、本当の限界ギリギリまで身体を追い込むことができます。それでも毎回オールアウトしてしまうと経験上、心も身体も早々に燃え尽きてしまいますので、やはりオールアウトはたまに、で良いと考えています。