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頼もしい。

 稽古前や稽古後に保護者の方とお話しする機会がままあります。今日の稽古もそんな感じだったので、咄嗟に目につくところにいた中学生黒帯のヒロセ初段(弟)に「基本稽古を始めておいて」と声をかけました。すでに準備運動は小学生の緑帯メンバーが相談して進めておいてくれましたが、彼らにそのまま基本稽古をお願いするのちょっと、と思いヒロセ初段にお願いしたのですが、彼もなかなかシャイな男の子です。スキルの心配はしていませんでしたが、ほんの少し『大丈夫かな?』と思っていました。

 ほどなくして保護者の方との話が終わり、中に入ろうとすると基本稽古中のわりになぜか静か。あれっ?と思い心配になって中に入ると、すでに基本稽古を終え、何と、班に分かれて型の稽古の準備中です。各班はヒロセ初段と三人の緑帯のメンバーが班長を務めています。「あれ、型やってるの?」とたずねると「これからです。」ということだったので、そのまま進めてもらいました。

 しかし、ちょっと感動しました。ヒロセ初段にも三人の緑帯にも全員お兄さんお姉さんがおり、みんな私の教え子で空手の実力もピカイチの優等生です。それだけにヒロセ初段と緑帯の三人ともに、誠に失礼ながら「○○ちゃんの弟君」「○○君の妹ちゃん」という認識でした。それがいつの頃からか彼ら彼女らの存在は道場内でどんどん大きくなり、今ではみんなが一研会の屋台骨を支えてくれています。四人とも本当に頼もしい存在です。