スキルアップに効果的です。

自分は組手が好きです、というより組手以外はあまり好きではありません。ですから一般部の稽古や自主トレなどで組手が出来るととても幸せです。
 ただ、道場生の中には、組手を苦手とする人が多いのも事実です。むしろ普通の感覚で言うとそちらが大多数かもしれません。ですから、時折『もっと痛みを感じないサポーターを使ってみては?』『いっそのこと組手を無くしてみては?』という意見が耳に入ることがあります。
 ただ、それでいいのでしょうか?痛みを大きく軽減するサポーターもあるにはありますが、ではフルコンタクト空手界でよく言われる『自分が痛みを知ることで他人の痛みを知ることが出来る。その分、他人に優しくなれる』という理屈はどうなりますか(自分はこの言葉は嫌いですが)?ミットばかり蹴って、組手をやったことのない人が『空手をやってます』と胸をはれますか?その言葉に説得力がありますか?大体痛みを感じないサポーターでは相手を倒す技術が死んでしまいます。かと言って、じゃあ毎回ガチンコ(セメント・真剣)で‼️と言っている訳ではありません。それでは怪我が絶えません。
 そこで最近はマススパーをたくさんおこなうようにしています。マススパーとは、通常の力の半分くらい(ケースによって違います)でおこなうスパーリングです。これは組手のスキルアップにはかなり効果的です。昨日も一般部の道場生と色々と話していたのですが、ガンガンと打ち合うスパーはかなり楽しく、終わった後も爽快ですが、相手を倒してやろうという気持ちが先行してしまい、正直スキルアップには不向きです。
 しかし、マススパーなら怪我も少なく、痛みも少なく、楽しくゲーム感覚でスキルアップが出来ます。今は子供たちの稽古でもマススパーに多くの時間を費やしています。今のところは組手嫌いの道場生にも好評です。ですから、もうしばらくはマススパーでラウンド数を積み重ねてみたいと思います。 
 ただ、それでも組手が嫌だ、というなら、それは仕方ないのかもしれません。空手の中に世界がある訳ではありませんので。