技術は後からついてきます。

『技術が身につけば自信は後から付いてくる』これは私の指導における基本的なスタンスです。しかし、その一つ手前の段階で躓いている道場生が最近よく目につきます。要はどんな稽古にも積極的に取り組まず、そのせいで技術の習得がスムーズに行かないケースです。
　理由は色々あると思います。本人にやる気がないのは論外。気になるのは失敗を極端に怖がる道場生です。失敗を恐れるあまり積極的な挑戦が出来ずにスキルアップが進まない、という具合です。
　はっきり言えば私は白帯やオレンジ帯のような初心者のみんなには技術的なことをあまり求めていません。最初に書いたことと大いに矛盾するのは承知の上で申し上げます。まず大切なことは好奇心を持って失敗を恐れず何にでも積極的に挑戦する気持ちです。その気持ちさえあれば技術なんて後からいくらでもついてきます。
　若い頃は前向きに挑戦した上での失敗なんていくらしても構いません。特に道場なんて幾つになっても失敗してナンボです。失敗を重ねていつか成功すればいいんです。前向きに取り組む元気さえあればオールオッケー。そして足りない技術は元気の良さでカバー。
　土曜日の昇級審査も『いっちょいいとこ見せて先生をびっくりさせてやろう。失敗したらそれはそれ』くらいの気持ちで臨んでください。