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目的はそれぞれ

 私が空手を始めた目的は単純で喧嘩に強くなるためです。その当時は道場は完全に(若い)男社会で、私の周りもそんな人間ばかりでした。稽古となればとにかく組手。今も昔も、私にとっては基本稽古も型もミットトレーニングもウェイトトレーニングもすべて組手に強くなるためのものです。
 しかし、時代も変わり現在一研会には就園前の幼児から年配の方まで老若男女、様々な方が在籍しています。そうなると道場に通う目的も人それぞれ。試合に出場したい人もいれば、黒帯を取りたい人、健康維持、ダイエット、護身、礼儀作法を身につける、精神鍛錬など様々です。
 私の中では依然として空手道場は強さを求める場所という思いがあります。しかし、その強さの定義も人それぞれ。食欲に打ち勝ってダイエットに成功するのも強さのひとつです。
 道場内のルールを守り一緒に稽古する人へのリスペクトを忘れなければ、最早それでいいのかもしれません。空手道一研会は空手というツールを使って自由に自分自身を研き、高める場所ということでいいでしょう。若い黒帯の道場生と話していてそう思いました。