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『恐怖は心を麻痺させる』

 皆さんは『DUNE デューン/砂の惑星』(デビッド・リンチ監督 フランク・ハーバート原作)という映画をご存知でしょうか。調べてみると1984年製作となっているので当時私は中二くらいです。昨日、自分はどんな中高生だっただろうと思い返す出来事があり、映画好きだった私はその頃どんな映画を見ていたかなあ、と考えていたらこの『DUNE デューン/ 砂の惑星』を思い出した次第です。

 SF映画といえば『スターウォーズ』シリーズを思い出す人も多いでしょうが、私はSF映画といえば『未来世紀ブラジル』『惑星ソラリス』、そして『DUNE  デューン/砂の惑星』です。その中のセリフで『恐れてはいけない。恐怖は心を麻痺させる。』というものがあります。これはTV放映時の日本語吹き替え版のセリフであり、原文は『“Imustnotfear.Fearis the mind-killer. Fear is the little-death that brings total obliteration. I will face my fear. I will permit it to pass over me and through me. And when it has gone past I willturntheinnereye tosee its path. Where the fear has gone there will be nothing. Only I willremain.”』だそうです。ネットで調べても『恐怖は心を麻痺させる』とは出てこないのであまり一般的には流布していないのかもしれませんが、私自身日常で大きな恐怖や怒りを感じた時、よくこの言葉を思い出しました。

 『怒り』は『恐怖』の裏返しであり、怒りや恐怖に心が支配されると正常な判断や適切な行動が出来なくなります。怒りや恐怖の感情は誰しもあると思いますしそれは自然なものですが、私は自分の稽古中や道場生の指導中にそういった感情に支配されないよう自分を戒めています。

 感情に任せた言動は、時に取り返しのつかない事態を引き起こします。私も若い頃からそれで多くの失敗をして来たので、感情の赴くまま行動することの怖さは身に沁みています。行動を起こすことは大切ですが、行動に移す前に冷静になることはそれ以上に大切だと思います。

 自省しつつ、このブログを書きました。

※早速DVDを購入し確認したところ、日本語吹き替え版に『恐怖は心を麻痺させる』という台詞はちゃんとありました。賛否両論ある作品ですが、私は好きです。