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見違えるくらいです。

 入会や見学体験をストップして約1ヶ月。この1ヶ月間は、私にとっては秋のキャンペーンで入会してくれた白帯のみんなに『空手とはどういうものか?』を知ってもらう為の時間でした。そして、ここに来てみんなの顔つきが変わって来たのを見るにつけ、良くも悪くも何とかその一端を知ってもらえたと思っています。
 入会したばかりの白帯の道場生は、空手を知らない文字通り真っ白な状態です。そんな白帯の道場生にとってこの1ヶ月は、道場という特殊な空間で独自のルールを守りながら厳しい稽古に耐え、その中にほんの少しの楽しみを見出すという奇妙な時間だったと思います。もし空手は楽しいものだという認識だったなら、道場生だけでなく親御さん共々ギャップもあったことでしょう。
 でも、もし本当に厳しいだけならこんなこと誰も続けません。黒帯や色帯の先輩たちも、もしただ単に厳しい稽古をすることだけが空手の目的なら今まで続けてこなかったしょう。私自身もそうです。
 空手の楽しさや喜びはその先にあります。もちろんそれは、世の中に数多くあるアトラクションのようにただ楽しさを追求するだけのものではありません。しかし、厳しい稽古の末に何かを達成した喜びは、人から一方的に与えられた喜びの比じゃありません。そして自分の目指した目標を達成することで自分に自信が持て、さらに上の目標を目指すことが出来ます。白帯のみんなには、先ずそこを知ってほしいです。
 現時点では『空手は楽しい』と捉えてくれる道場生もいれば、『稽古が辛い。こんなはずじゃなかった。』と感じる道場生もいるでしょう。しかし、保護者の皆様には、お子様が先ずは何かひとつ目標を見つけて努力し、何らかの結果を出し、それを見届けるまでは、お子様を暖かく見守ってあげてほしいと思います。